2006年9月12日

スーパーサイズ・ミー(中国版)

先週の後半はずっと中国へ出張。
北京へ飛び、一泊してから国内線で山東省へ往復。

現地のクライアントの事務所で、設計図の説明やチェックや現地の実施設計事務所との打合せをしたあと、食事に出た。

人生に「食」の占める割合が大きく、「食」が様々な社交辞令のツールとして高度に洗練されていて、世界に誇りうる文化であると自他ともに強く認識している、そんな中国で、ことに少し年配の方に食事に連れ出されると、その席は眼をむくような「ご馳走責め」になる。丸いテーブルには、どう見ても同席者が食べきれるはずのないような量と種類の、溢れんばかりの料理の数々。

僕は酒に弱く、ビール一杯も飲みきれない。紹興酒なんかもってのほかだ。加えて、多くの中華料理に入っているエビやカニなどの甲殻類にアレルギーがある。だから、会食の最初にお酒を固辞し、出てきた料理がエビカニ関係だった場合は体質を説明して遠慮することになる。中華料理歓待的にはかなり不利である。先方の少し残念そうな顔を見ると実に申し訳ない気持ちになるし、なんか失礼をしたような、負い目を感じてしまう。

だから、「その他の料理」はひたすら食う。食べまくって「美味しい」を連発(実際、中国で食べる中華料理は美味い)。ただ、調子に乗ってお皿を空にしたりすると、ただちに別な料理が追加されるので、ペースをわきまえておかないと大変なことになる。僕らは「食事は残さず食べる」というトレーニングを積んできているが、中国では「料理が卓上に満載である状態」がデフォルトであって、「食べきって終わり」というのは料理が足りない感じがするみたいなのである。

ところが、その日は午前中の打合せが長引いてしまい、午後からの予定も詰まっていたため、「時間がないからここでいいですか?」と言われて入ったのが、事務所の隣にあったマクドナルドであった。おお。これは珍しく、翌日の昼までお腹が空かないようなランチにならなそーだ、と胸を(腹を)なでおろした。

そうしたら、注文はしてくるから席に座っててくれと言われ、やがて僕らの人数の3倍くらいの数の、何種類ものハンバーガーが乗ったトレーがテーブルに来た。。。店が変わっても、「作法」は同じなのだった。僕はビッグマックとダブルチーズバーガーとスパイシーチキンバーガーか何かと、フライドポテトを食う羽目になった。げふ。

山東省から北京に戻り、次の日の昼に北京を出て、帰国したのは土曜日の夜。
日曜日、朝からなんだか調子が悪く、体がだるくて関節が痛み、これは風邪をひいたかな、と思っていたら、昼過ぎくらいからいきなり熱が上がって39度に達し、同時に猛烈な下痢に襲われた。夕方、寝てもいられなくなって、タクシーで杏林大病院の救急へ行った。症状を診たドクターに、血液検査をしましょうと言われ、その間に点滴を打ってもらい、そうしたらうそみたいに楽になって、診察台の上で1時間くらいぐーぐー眠ってしまった。感染症を防止する抗生物質というのを処方してもらって帰った。
いや、マックのせいじゃないとは思うが。

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コメント

ってことはスリバチ行ってないってことですか?
いやもし行ってらしたんならお聞きしたいことがあったんで。
中央の広場どうなったかなぁなんて。。。

追伸:中国から帰ってくるとどうも下痢しますなぁ。
   いやたぶん胃腸の鍛え方が違うんでしょうね。

スリバチ行けませんでした。
今回は「環境ノイズエレメント」の、建築家の宮本さんもいらっしゃったとか。

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