2006年9月12日

甲州街道はもう秋なのさ

お秋うございます>各方面。

先々週末。
週末、ソニーの、技術者向けPR誌の取材を受けた。
自宅まで来ていただいて、SFCの講義用に作ったパワーポイントとかをお見せしつつ、いろいろと話に興じた。
これとは別に、「So-Net」のウェブマガジンからの取材の依頼も頂いている。なんか、ソニーグループの興味を引いている初秋。
いやしかし、大学で講義したり、メディアの取材を受けたりするうちに、人に見せる素材も蓄積してきて、どんどん淀みなく説明できるようになってきたのだが、そうなるとこれはこれで、自分が立て板に水みたいにしゃべる「喋り」の内容が、ことに自分に対して建前じみて響くような、妙な気持ちになってくる。少し角度を変えないといけないな。

雑誌「osoto」の原稿を、締め切りを大幅に遅れて入稿、ゲラもチェックして返し、久しぶりに「原稿の締め切り」のない日々。

大阪市立大・中谷ゼミの「かつて今和次郎が調査して歩いた足跡をたどる現代の民家研究」のお手伝いで、相模の内郷と甲州街道のフィールドワークに参加。甲州街道を新宿から代田橋まで「歩いた」のは初めての経験だったが(首都高速が頭上を通る、車両交通の鬼みたいな国道20号は実際、散歩には向かないルートではあった)、無理矢理歩いてみると、それはそれで非常に興味深い物事をいくつも目撃した。まあ、どこであれ、実際に歩いてみて「面白くない」場所などないのだが、今回はちょっと、「街道沿い」に目覚めた。GPSの電波は受信しにくかったけど。

先日、甲州街道のフィールドワークへの事前仕込みとして、お盆休み中にレンタカーで所沢近郊の「三富新田」を見に行き、地図や空撮写真で予想はしていたものの、そのものすごい風景に驚嘆してしまった。ありゃすごい。どうしていままでノーマークだったのだ。チェックが甘いな。>自分。
三富新田を題材にした研究論文がないかといくつか探してみたのだが、エコロジーとか、サステナブル何とかとか、そういう環境系の論文は散見されるのに、景観論や風景論の研究が見つからない。あれこそ、「ランドスケープ」の題材だと思うんだが。

それにしても秋だ。
僕は空冷式なので、気温が下がってきて肌寒いくらいになってくると俄然、気分が高まってくる。
朝、家を出るときに息が白いくらいじゃないと元気が出ない。だから夏が終わるのは大歓迎である。梅雨明けが10月1日だったらいいのにと思うくらいなのだ。日が傾き、庭のススキの穂が白く撓み、野川の河原がキクイモの黄色に埋まり、これから楽しい「秋→冬」がやってくる。ふっふっふ。紅葉に高揚(←すまん。つい)。

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コメント

> 紅葉に高揚(←すまん。つい)。
芸風変わりました? ちょっと新鮮で笑った。

> 少し角度を変えないといけないな。
これがそこへつながるとはなかなか。

私のイメージでは、あの辺は「上水」な感じです。あと、あの辺りって地蔵とかが目立ちますよね。地蔵堂が、ええ?みたいな塔になっちゃってるのがあって(夜に照明が入るとさらにすごい)、特に気になってます。

あ、上のは甲州街道の幡ヶ谷近辺について。
三富新田の細長い、んだかなんだかわからない巨大な地割りは一度見てみたいです。

「建築マップ・三富新田」
http://homepage2.nifty.com/K-Ohno/a-map/Saitama/3632-SS-settlement/03-SS.htm

空撮写真よりも、地図のほうが迫力ありますね。
http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=en&q=&ie=UTF8&z=15&ll=35.823102,139.502764&spn=0.022827,0.047979&om=1

(ここに登場している3人とも「甲州街道つながり」だなそういえば)

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