2007年2月26日

葛飾アフロディーテ

この、川の線がビーナス像に見えてしょうがない。ここ1年ばかり。


こういうふうに。水元公園が頭部で。


これ。ちょっと姿勢が違うけどな。

ああ。でかすぎる。困った。

2006年11月27日

東京ナス化計画・ジュニア

記録しておきたい出来事や読んだ本や、メモしておきたい愚考などは山のようにあるのだが、なんだか落ち着いて自分のためにパソコンに向かう時間がぜんぜん取れないまま数週間が苛立たしく過ぎる。

冷曇空風寒き日曜日。(←うなぎダイアリー風書き出し)

もと職場の同僚夫妻にお誘いを受け、というか同僚のご夫人からうちの妻が誘われて、フリーマーケットに出店すべく、小金井公園へ。

僕は、お互い見知らぬ素人同士なのに、売り買いのステージに立った途端に、俄に形成されるあの「客と店員風の力関係」がどうも煩わしくて、フリーマーケットが苦手である。なので、「店番」を妻に任せ(結果的には、子供服だの乳幼児用テーブル付き椅子だの、けっこう売れた)、GPSを携えて芝生広場を歩き回った。

小金井公園のスパイラル。

コース延長3.2km。所要時間35分。

単純に見えてけっこう難しいのだ。これ。


興味と意欲を示した同行スタッフ1号(長男、4歳)に装置を持たせ、簡単にインストラクションを行う。

と、画面を見ながら、決然とした足取りでいきなり駆け出す1号。

意味ありげにジグザグしながら走り続ける1号。

事情がわからないまま後を追う2号(妹、2歳)。

「できた。鳥。これが目」と説明する1号。

長男による、記念すべき第1作、小金井フラミンゴ。総延長1.1km。所要時間27分。

息子よ。
次は地図の読み方をみっちり教えよう。
そうしたら免許皆伝、父は引退だ。

2006年9月20日

軌跡に時間を

Google Earth 4は「時間」をサポートした。そこで、たとえばGPSのログをKMZファイルに変換するとき、ひとつひとつのポイントに「time stamp」を刻印しておくと、一種のアニメーション再生ができる。

以下は試しに作ってみた「動く地上絵」。KMZファイル。Google Earthで開いてください。

豊玉ツムリ:西川夫妻による徒歩作品。

ポーク光が丘:団地ナイト用に作ったもの。

「ポーク」では、赤が僕の、緑が大山総裁の軌跡。ポイントの「密度」が異なるのは、僕が自分のGPSのログを必要以上に細かく取得するように設定していたためだ。2人が併走しつつ、たまに分かれて図形を描いている様子がよくわかる。休憩したところでは一瞬止まるし。

以下は手順。

1,Google Earthを最新のバージョンにアップデートする。ここ数日、日替わりで更新されているので、たぶんあなたのパソコンのGoogle Earthは0.1くらい古い。

2,GPS地上絵のデータを用意。いや、別に地上絵でなくったっていいのだが。登山やツーリングの記録なんかも面白いと思う。もとデータ形式としては、僕が試したなかでは、GPX形式が一番うまくいった。

3,GPS Visualizer: Map a GPS data file with Google Earthを使って、KMZに変換。すべてwaypointsに変換し、タイムスタンプを加えるオプションをオンにすることが重要。このサイトは素晴らしい。細かい技術的なことは僕に聞かないでくれ。

4,変換されたKMZファイルをGoogle Earthで開く。

最新バージョンだと、「時間バー」とでも言うべきスライドバーが画面左上のほうに出てくる。これを操作することで、ある特定時間の「スタンプ」をもったポイントを表示することができる。これには自動再生の機能が付いているので、「プレイボタン」(バーの左側の三角のやつ)をクリックすると、まるでイモムシが這うみたいに「軌跡の動き」が再生される。表示の時間の幅(イモムシの長さ)も調節できるし、時計ボタンでスピードを調節したりもできる。再生している最中にアングルを変えたりするのも可能。

それにしても、こういうのを見る度に、Kashmir3Dはいつも2歩くらい先を行っているなあ。とつくづく思うのだった。

Google Earth Blog: Application Support for Google Earth 4 Time Animation経由にて。

2006年9月19日

GEBMa+eTrex

GEBMa(Google Earthブラックマスク、略称ゲブマ)+GPS軌跡。
黒い地球に、トラックログを青で表示すると、何かをレーダー追尾したみたいに見える。
表示しているのは最近の「飛行記録」。主に東京-北京。


Google Earthに直接GPSトラックを読み込むこともできるが、Kashmir3DのほうがGPS受信機との連携が細やかにできるので、僕はいつも、GPS軌跡を一旦Kashmirに読み込んで、GPX形式で書き出したものをGoogle Earthで「開く」ようにしている。
そのほうが、表示するトラックのプロパティをあまりいじらなくても済む。

「飛行記録」と、地上の記録をまとめて表示。
なんか、地上絵のある平野が爆撃を受けているみたいな感じ。

2006年2月26日

団地ナイト2・終了。

「団地ナイト2」無事に終了。

開場前から入り口前には列ができ、入場者は170人を記録。ロフトプラスワンの収容能力を超え、開演後は入場制限するほどの盛況ぶりだった。いや、すごかった。団地の力(というか『住宅都市整理公団が伝える団地の魅力』)を目の当たりにした一夜でした。

いつも大山総裁とコンビで出演されている長野氏が仕事のために来られなくなり、急遽、僕と小林さんのゲスト2人も最初からステージに上がることに。GPSの話なんかして、「こっちは団地見に来たんだよ。なに関係ない話してんだよ」みたいな空気を作っちゃったらどうしよう、などと密かに心配していたのだが、まあそういうこともなく、こちらも楽しく話ができた。やれやれ、ほっとした。。。大学の講義よりも緊張した。途中からちょっとハイになったので、あとで記録ビデオを見たりしたら、きっとろくでもないことを口走っているのがわかって唖然とするだろうと思われる。

大山総裁のそつのない進行も気持ちよかった。終わってから自分で言うのもなんだけど、衛星写真から75mm角のタイルまで、スケールにも幅があって、前回とはまたちょっと違った面白さがあったんじゃないかと思う。来て下さったみなさんありがとうございました。
アイヌイヌ買ってるイマイ、地図メカ、春日部さん@team2DK、安藤さん、初めてお会いしたニシモトタロウさん、中津さん、サカイさんマツモト君アオキさん、デザインスタジオ2・2005年度のキッズ。ありがとう。

しかし、入場制限したってことは、「興行的」には成功だったわけだけれども、せっかく新宿まで来ていただいたのに、入り口で「満員です」と言われて入れなかったお客様がおられた、ということだ。とても申し訳ない。またぜひ、何かの機会に。

イベントが終わったのが午後11時前。その後、NHKの撮影やら何やらあって、会場を後にしたのが12時近く。電車で帰るのをあきらめた。「デイリーポータルZ」の林雄司さん(GPS明日買います、っておっしゃってた)たちともご一緒して、軽く打ち上げ。のつもりが、2時過ぎになってしまった。なにしろ、その場にいた全員が、「取るに足らないが見過ごせない事柄」の達人なものだから、話が尽きないのだ。林さんも面白い人だった。って今さら僕が言うまでもないが。

大山さんたちが団地の写真を撮影しはじめたのは、ウェブサイトを開設する5年前くらいからだそうだ。小林さんは、団地の一室を購入してから、団地マニアは自分一人ではないはずだ、と奥様を説得するためにネットを検索して「整理公団」を見つけたのだという。そういえば、僕も、eTrexを買ってハマってから、「東京ナス化計画!」とか言い始めるまでに2年くらいの間がある。みんな、それまでは単に自分だけで悦に入っていたわけで、何か表現したり発信したりする行為はいわば「おこぼれ」なのである。もちろん「アマチュアリズムのリアリティ」とでも言うような、そこが「面白い」点でもあるわけだけれど。3人のうち、小林さんが最もそういうことに対してナイーブで、あくまでご自分の好みに没頭されているように見える。大山さんはわりと自覚的で、「他人に理解できない奇特な趣味に没頭する人の振る舞い」がネタにされて消費されることに警戒的だ。でも、イベントの際には、それを警戒しているという自分の姿勢をネタにするような、さらにメタな態度が感じられて、それもまた面白かった。したたかな人だ。まあ、この辺は折り合いの付け方だけじゃなくて、「伝わる楽しみ」も確かにあるしな。過激にリフォームした小林邸の75角タイルを拝見しにお邪魔するのを楽しみにしよう。面白い機会を下さった、大山総裁、ロフトプラスワンの横山さん、NHK熱中時間のクルーの皆さん、ありがとうございました。

2005年6月20日

「良いペンギンは地上に描かれたペンギンだけだ」

(タイトルに深い意味はありません)

ページを作っている時間がないので、差し当たってこちらで。



調布市と三鷹市にまたがるペンギン。
全周18.07km、所要時間2時間4分。



番組用に、軌跡を黒で表示してジオパッドで着色したもの。

背中の「トゲ」みたいに尖った部分は、コースを間違えたところ。

20km以下の小規模な行程は初めてだったが、このくらいの規模のほうが、焦らずに回れるということがわかった。とはいえ、この大きさだと、道路の形が大きく効いてくるので、よっぽど何かのカタチにハマったものを見つけないと、絵にならない。今回、たまたまクチバシの部分が浮かんで、そのあとはするすると絵にできたんだけど、収録に間に合うようにできたのはほんとにラッキーなのだった(ディレクター氏を直前までやきもきさせた)。

2005年4月 9日

タモリ倶楽部・後編

後編が(東京では)放送されました。
いやあ、なんか、肩の荷が下りたような気分。

4月13日・追記:
目黒に描いたタモリの地上似顔絵を掲載しました。
■注意! 地域によって放送スケジュールに差があるようです。「ナスカの地上絵を超えろ! 我らがタモリをGPSを使って地球に描こう!」の回をこれからご覧になるかたにはネタバレです。

さらに追記:
撮影当日、写真はほとんど撮らなかったのですが、元永さんが残していた記録を発見。
朝。レンタルしたGPS。
出発する玉袋さんのGPSをセットアップする石川。

関連リンク:jm@foo: タモリ倶楽部(後編)

続きを読む "タモリ倶楽部・後編"

2005年4月 2日

タモリ倶楽部(前編)

「前編」が放送されました。妻と一緒に(録画しつつ)見てしまった。うう、ちょっと冷や汗。

放送直後から「石川初+GPS」という検索キーワードが文字通り「殺到」している。恐るべしタモリ倶楽部。

しかし、こうしてあらためてテレビで見ると、じつに、マニアックな割には役に立たない内容だ。。「タモリ倶楽部」らしい、ということでご勘弁下さい>諸姉諸兄。

  • 番組はわりとあっさり進行しているが、じつは準備に2ヶ月くらい時間がかかっている(僕もずいぶん協力した)。製作会社ってすごいなと思ってしまった。ああいう、番組の「縁の下」に居合わせちゃうと、もはや、どんな軽いノリのバラエティ番組を眺めても、それを作っているスタッフのことを思いやってしまうのだ。

  • 番組では、ぶっつけ本番でコースを回っているように映っているが、あれはほとんど本当である。スタッフが事前に準備はしたものの、出演者の浅草キッドのお二人はその場で地図を渡されて、実際にルートを探しながら走った。GPSの軌跡もホンモノである(当日、失敗したらどうするんですか、って僕が一番心配していたくらいだ)。

  • ソラミミスト安齋さんは、普段からあのまま、ああいう雰囲気の方であった。

  • 浅草キッドは、評判通りというべきか、普通にしゃべっていても、頭が切れる人たちだという感じが伝わってくるお二人であった。カメラが回り始めると、ギアが入るみたいにテンションが切り替わって「芸人」になる。やっぱりプロって凄い。普通の才能やスキルじゃないぞ。あれは。

  • タモリさんは逆に、カメラが回っていようといまいと、様子がまったく変わらない。そこがむしろすげーなと思ったりして。

  • 僕や元永さんは、舞い上がってるわりに、カメラが回ると無口になるという。画面でもなんか地味だ。素人なんだからしょうがねーじゃんかよ。

  • 僕も元永さんも、今尾さんの本とタモリさんの本を持っていってサインもらってしまった。

  • 今尾さんとタモリさんが競うように地図・地理・地名の知識を披露していたが、あの2人はほんとに凄い。地図の話になると周囲が置いてきぼりを食らうくらい。

  • 言うまでもないが、編集でカットされたシーンのほうがずっと多い。番組は非常にテンポ良く進んでるが、ロケは朝10時から晩の7時まで費やしている(つまり、僕らは朝から晩まで、浅草キッドやタモリさんとロケバスの中で並んで座って団子食ったり地図の話に興じたりしていたのだ)。あれ、カメラ回ってないときに聞いた裏話とか、回ってても「使えない」シーン(時々、放送できないようなジョークや物まねが飛び出したりしていた)とかも面白かったんだよなあ。

  • 番組で使ってるGPSMAP60CS-Jは、iiyo-netさんが貸して下さったものだ。iiyo-netさんありがとう。でも、借りたやつに触ってみて、我慢できなくなって結局買っちゃったから、釣られたとも言える。

  • 製作スタッフに、自転車の位置をリアルタイムで表示することはできないか、と言われ、元永さんに相談したら「できそうだ」ということになり、サポートに来て頂いた。元永さんは何気なくシャカシャカ操作していたけど、ここギコ!: すごいニュース!GPS携帯電話の位置を追跡によると、そーか、やっぱりすごいことだったんだ。あれ。

  • 2004年11月18日

    日経ゼロワン

    雑誌「日経ゼロワン」1月号の、「発熱・流行回路」という、デジタルもののトレンドウォッチのコーナーに、「GPSで遊ぶ人」のひとりとして掲載されました。

    ライターの吉村さんの文章は、用語の解説とか、僕がしゃべりまくった話の要約とか、さすがにとても上手だ。同じ記事中で「交点ハンター」として紹介されている若狭さんとは、一度だけメールを交わしたことがあるだけなのだが、顔写真入りで「ご一緒」すると、なんだか顔見知りになったような気分。

    もしお手元にありましたらご笑覧ください。巻末、195ページ。

    2004年11月 2日

    「東京ナス化計画」

    先週末以来、「東京ナス化計画」という検索キーワードによるヒットが激増し、こちらもそれで検索したら、記事にされているblogをいくつか発見したので、記念にトラックバック。

    http://blog.bibinko.com/
    とても丁寧なご紹介と解説。

    http://bright-yellow-2.way-nifty.com/aquazone/
    受信機、個人的にはGARMIN Geko201がおすすめです。

    http://dragon-tips.cocolog-nifty.com/dragon_tips/
    なるほど。絵を見つけるのは、あたらしい街の名を呼ぶこと、なのかもしれないぞ。

    http://tonton1234.ameblo.jp/
    ケンチク家も普通の人から見たらマニアックですよね。けっこう。

    http://yomikaki.hiho.jp/blog/
    こちらにも「地図好き」が(というか登山者は基本的に地図好き)。「地図愛ネット」が作れそうです。

    http://yuki-monologue.air-nifty.com/
    「グッジョブ」ありがとうございます。

    http://www.kanshin.jp/bicycle/index.php3?mode=home&id=19636
    関心空間:「自転車部」。

    http://blog.livedoor.jp/jangada25/
    時々日記@jangadaさん。

    http://d.hatena.ne.jp/rikuzen/
    はてなダイアリー、yskさん。

    サイエンスライターの森山和道さんの日記にも。
    http://www.moriyama.com/diary/2004/diary.04.10.htm#diary.04.10.31

    地図といえば、先週、日本地図センター主催の「デジタルマップフェア2004」に行ってきた。仕事柄、植生や地形の解析や、景観シミュレーション(といっても、簡易な「なんちゃってシミュレーション」なんだけど)をするので、いちおう「仕事」である。

    本格的なGISを構築するシステムを売っていたりする企業のブースでは、説明を聞いても半分もわからない(何ができるかは理解できるが、現在の技術がよくわかっていないので、それが従来のものと比べて、どう画期的で有効なのかがわからないのである)のだったが、電子地図とか航空写真とか地形データによる立体模型とかExel使った簡易GISとか、仕事にも楽しみにも使えそうなネタを両手いっぱいに仕込み、販売コーナーで日本地図センターの月刊誌「地図中心」のバックナンバーを何冊も買って帰ってきた。楽しいひとときであった。

    *記事を修正して保存しなおしたら、間抜けにも2重にトラックバックが送られてしまった。。。すみません。慣れていないもので。

    追加(11/06):
    http://yaplog.jp/morigaki/
    北海道、道南は瀬棚の「モリガキ農園」から。
    実は、この若き農場主の奥様が、僕の高校の後輩で、大学時代に母校で教育実習をした際の「生徒」のひとりなのだった。彼女からメールを頂いたんだけど、連絡を取ったのは実に18年ぶり。全国紙の威力だ。

    農園のホームページには、全編「北の国から」のセットのごとき美しくも牧歌的な風景の写真が並んでいるが、これは本当である。こういう場所である。僕が卒業した高校では、修学旅行の一環として、この地域の酪農家で1週間ばかり実習するという伝統があって、僕もお世話になったことがあるのだ。積み上げた牧草のカタマリの上に乗っかって、トラクターに引かれて牛舎へ戻りながら眺めた、周囲の森と牧草地の起伏の連なる向こうの海を染めて沈む夕陽はほとんど「荘厳」というべき風景だった。僕の高校は普通高校にしては異様に農業系へ進む卒業生が多いが、これには、あの風景も大きく「効いて」いるだろうと思う。

    ただし僕の場合、実習が始まって3日目に発熱して倒れ、2日間、宿舎で寝て過ごしつつ、自分がこういう職業に向いていないということを思い知った(しかもそこは、瀬棚の中でも実習生にやさしい作業を課すことで知られた農家だった)。

    この地域も、離農者(農業を諦めて出て行く人)が相次いでいる一方、こうして新たに入植して農業を始める若い世代が何人もいるそうだ。頼もしい。