2009年2月 2日

偏愛のインフラストラクチュア

@nifty:デイリーポータルZ:「テトぐるみ」がかわいい

どういう進化心理学的背景があるのか、私たちはしばしば、そのような意図で作られていない工業製品にある種の美を見出す。その美は、その対象にある操作を加えて、もともとそこに課されていた「オリジナルの意味」を払拭してみることでより際立つことがある。これは景観工学的用語の「異化」の手続きと重なっていて、その意味で「異化」は模型にしたり人形にしたりして猛獣や機械を「無害化」「愛玩物化」する行為にとても似ている。

バドン|マニアパレル:【テトぐるみ】通販開始中 - livedoor Blog(ブログ)

underconstruction: 「テトぐるみ」の作り方

ちなみに、僕はこの構想を小林さん杉浦さんから伺った際に「10個買う!」と豪語したくせに、実際のモノを手にとって「やっぱ4つ・・」と注文数を減らしたヘタレ購入者なのだった。むろん、水門・佐藤さん、スリバチ・皆川さんらもテトグルミオーナーである。

さて、我が家(自宅)はおそらく、PC消波ブロックの殺伐としたテイストからはもっとも対極にあると思われる、北多摩の武蔵野台地の、国分寺崖線の湧水の雑木林の里山な環境を享受する牧歌的なロケーションなのだが、

tetra01

裏庭の揺り椅子に置いてみました。

tetra02

この違和感のなさは、こいつは場所を選ばない、つまり、単にこのPCブロックの造形が優れてキレイなんだということを示唆しているのであろう。

つまり、この記事は、「田舎の人もどうぞ」というサポート記事なのである。

いや、違和感ないってばよ。

tetra03

コドモに人気。部屋の中では、ソファーの周りに撒いてちゃんと「海ごっこ」をするのがやや末恐ろしいのだが。

追記:

水門師匠の消波ブロック・防寒仕様:
Das Otterhaus:うちのテト
「異化」のうえにさらに「擬人化」するという斜め上への二回半捻り。

追追記:

余波がこちらにも押し寄せていて、あらためてこの大反響に驚いた。大山さんのプロデュースぢからと、デイリーポータルZの優れたマニア・メディア性に敬服。じつは大口叩いたくせに少ししか買わなかったために小林さんらにご迷惑おかけしたんじゃないかと心配していたのだが、まったく杞憂であった。

僕にお問い合わせ下さっても何もお返事できないので、以下、差し出がましいが、

  • わかる人にはわかることだが、素材から大きさ、色まで、PC消波ブロックのフォルムをうまく伝えながら、愛玩品としてひと目で一発で可愛いと感じるモノに仕上げるために、いくつもの試作を含めてかなりのエネルギーが注がれた。ヌイグルミ自体のプロダクトデザインの良さがこれの魅力である。

  • 値段に関して、少なくとも今回のこれの販売で「利益」をあげる人は誰もいない。むしろ、労力や経費を考えれば赤字である。「作った人自身がいっぱい欲しい」→「それにはある程度まとまった数を生産するしかない」→「せっかくなのでお分けしたい」という素朴なコンセプトで実現していることを、ご理解頂けると幸いである。

  • コメント

    小林です。ご紹介ありがとうございます。
    「テトラポットに近づくとあぶない!」から
    「テトぐるみで遊んでなさい!」に変わる
    歴史的瞬間ですね、あー作って良かったです。
    一時は在庫をどーしたモノかと思いましたけど。

    「田舎の人もどうぞ」を真に受け、海から最も離れた田舎のBlogのネタにさせていただきました。

    完売で手にはいるのは、ちょっと先になりそうなんですが、欲しいです…。

    いいなー 今日この話伺いたかったです。
    子供にジャストサイズですね。


    いいなー