2008年2月29日

さようなら北口交番

解体中。

解体中の断面がちょっと普通じゃないのが面白い。

僕は特にこの建築家のファンというわけではないのだが、通勤時、毎日のように眺めながら、あの、既存の駅舎の仮設っぽさと妙に溶け合っているような、肩の力の抜けたチャチな感じが、なのに一方でこう何となく形と仕上げのバランスのヘンな様子が、けっこう好きであった。

しかしそれにしてもつくづく、(ある種の)建築って短命だと思う。自分の思いを託す暇がないじゃないか。

  • 妹島氏による『私の建築手法「自作について」』
  • 調布駅 - 京王線(調布駅付近)連続立体交差事業について
  • 向山建築設計事務所 「調布駅北口交番」

  • 2008年2月27日

    ジーキルの美しい庭

    ジーキルの美しい庭—花の庭の色彩設計
    ジーキルの美しい庭—花の庭の色彩設計

    ・・・来た。すばらしい。

    ちょっと事情があって、出版とほぼ同時に版元から送って頂いた。
    ついにというべきか、ようやくにしてというか、邦訳が出たのだ。

    思えば、いままで邦訳が「なかった」のがすごいことだ。
    10年も前から、あんなに「イングリッシュガーデン」の流行をみたのに。

    取り急ぎ紹介にて。
    追記予定。

    2008年2月17日

    何の「自己責任」なんだ

    asahi.com:自己責任論にNO 女性団体、立ち上がる 米兵事件 - 社会

    その女性団体を支持する。
    ということを言っておきたい。まずは。
    (しかしなぜわざわざ「女性団体」と書くのだろう?「政治団体」でいいじゃんか。)

    「残念だが、今後は他人を疑いましょう」と「他人を疑わないやつが悪い」とはまったく異なる。

    知らない人にホイホイついて行っても無事に楽しく帰宅できるような社会が(たとえどれほど現実と乖離していても)理想だからこそ、そういう無邪気さにつけこむ奴を厳しく罰するんじゃあないのか。用心せよ、他人を疑え、というのは経験的な「悲しい処世術」であって、どんなにそれが(たまたま)広く共有されていたとしても、どのような意味においても加害者の罪を軽減する言い訳にはならないし、被害者を責める理由にはならない。以上。

    2008年2月16日

    成人年齢の見直し

    対象となっている制度の議論とは外れるかもしれないが、成人の年齢を逆に引き上げるという選択肢はないんだろうか。

    歴史的にも、就学期間は伸び、結婚・出産年齢はどんどん高く推移しているわけで、「こども時代」は以前よりも長くなっている。100年前と比べると、現代の平均寿命なんか2倍近い(もっともこれは幼児死亡率の高さが効いているのだろうが)。「成人」が、自覚的に責任をもって社会に参加する、という意味ならば、むしろ25歳くらいでもいいんじゃないかと思ったりして。

    だって、地元の成人式の様子なんか、騒いでる連中を見るとつくづく思うが、20歳なんてコドモだぜ。身体だけやけに発達しちゃった中学生という感じ。あんなのに「成人」なんかさせて大丈夫なのか地元自治体。ほんとに。本来、「成人式」というのは、「いいかげん20歳にもなったんだから、そろそろ我々の仲間に入れてやる」という儀礼であるわけで、その趣旨からすれば、式のあと、集団で「社会人になりました、よろしくお願いします」ってご近所を挨拶回りしたっていいくらいだと思うが、あの「大きな勘違い」を見るに、そんな趣旨を説いても理解するような集団には見えない。

    あるいはいっそ、「成年」を資格制にしちゃったらどうだろう。適合年齢に達したら受験するのだ。落ちたやつは、受かるまでずっと未成年。税金は払わなくてもいいが、結婚できないし会社も設立できないし選挙権もない。

    ・・・でも、考えてみたら、自分が20歳のとき、オトナ試験なんか受けたらきっと落ちたな。

    備忘録080216

    深植えしすぎたかと心配していたスイセンの芽が地上にでてきた。一安心。

    風邪をひいた。木曜あたりから何となく調子が悪かったが、週末を迎えると緊張の糸が切れるようで、なんだか一気に体調が崩れた。やらなければいけなことはいろいろとあるのだが。仕事も持って帰ってきちゃったし。

    10+1の最終号の連載記事入稿。結局3回で終わってしまった。もう少しやりたかったことがある気もするが、というのはようやく手を広げる方角が見えてきたような感じがし始めたためでもあるのだが、なんか、ほっとしているのも正直なところなのだった。僕はどうも、コンスタントに常に締め切りがあるという状態に耐えられるほど強靭な精神をもっていないのだ。ふー。

    デベロッパーズサミット」、略称「デブサミ」というイベントでレクチャーをしてきた。

    ソフトウェア開発者のための交流イベントで、ふつう、どう考えても僕が関係する余地はゼロなのだが、全体のプログラムの枠的に、異分野の人に喋らせて視野を広げる「異物混入セッション」を紛れ込ませる余地があって、そういう趣旨で呼んで頂いたのだ。仕組んだのは鈴木雄介さんという方で、じつは鈴木さんご自身もかなり面白い、地図マニアの資質を持った優秀なITアーキテクトで、最初の打ち合わせでは本題からそれて地図の話で2時間ぐらい盛り上がってしまった。鈴木さんに僕の名前を教唆したのは大川さんであった。

    ネタはいつもと同じもので、ただ、ランドスケープ的設計の思考がなぜ鳥の目を呼ぶのかという点について少し思いついたことがあったため、その辺を多少補強したプレゼンテーションを作った。会場の反応が、思った以上に非常に良くて、楽しいプレゼンになった。手ごたえがなんかこう、レスポンスが速くて、妙な言い方だが、いかにも頭の切れる人たちが揃っているという感じがした。あとで検索してみたら、「デブサミでこんなやつの話を聞いた」っていうメモをブログで公開されているのがいくつかヒットしたが、どれも簡潔で的確ですばらしい。いい人材が揃ってるなあITアーキテクチチャー業界。というか、へたに建築や造園の専門の聴衆だと、話の内容が査定されているような気がしてしまって、僕が勝手に緊張しちゃう、というのがあるのかもしれないけどな。

    鈴木さん大川さん、それから貴重なデブサミの他のセッションを見切って僕の話なんぞ聞いてくださった奇特な皆様、ありがとうございました。

    2008年2月12日

    The Pilgrim's Progress to The Great Fault

    週末。3日かけて、中央構造線に沿って四国を徳島空港から佐田岬半島の先端までレンタカーでドライブするという、「普通はその地域をそんなふうに旅行しないだろう」というサンプルのごとき出張(勤め先の業務ではないが、いちおう勤め先の会社に許可を得た副業務の一環であるので出張と呼びうる)旅行。

    高速道路は使わずに一般道を走ったが、とてもそれぞれの地域をじっくり見たとは言いがたいペースではあった。ただ、徒歩よりも車を使うことで体験できる「スケール」というのがある。ある程度以上のの距離を移動すると、バーコードをスキャンするみたいに、土地の様子の、変化のグラデーションが垣間見える。それが遠距離ドライブの醍醐味だ。今回の走行距離約600km。帰ってから地図にGPSの軌跡をプロットしてみたら、線が地形に沿って端から端まで東西に伸びていて、まるで活断層地図みたいであった。

    ドライブ中は、カーナビを「進行方向を上」にした市街地詳細図にし、ダッシュボードの上に北を上に固定したGPSMap60CSを広域表示にして立てた。こうすると、車窓のアイレベルの風景が重なって、レンタカーはめくるめく「鳥虫問題」のインターフェースになる。ランドサットのスケールで現在地を確認しながら疾走する吉野川沿いというのはなかなかの経験であった。今後、伊予街道を「断層路」と呼びたい。

    現在、自宅の机上には、先週まで読み漁っていた奈良・平城京関係の書籍の上に、四国・中央構造線の地形、地質の本が山積みで、しかもさっき、アマゾンに四国八十八箇所・遍路の関係の本を2冊注文したところ。ああ勉強しなければならないことが多すぎる。なのに、人生の時間は絶望的に限られている。誰か、僕の代わりに資料を読んで、冴えた要約を音声で吹き込んでくれないでしょうか。通勤時にiPodで聴くから。

    2008年2月 3日

    備忘メモ

    ・武蔵美にお邪魔し、水門の佐藤さんにお会いする。
    ・「ドボク・エンタテイメント」命名の瞬間に居合わせる幸運を得た。今後僕は「ドエン」あるいは「DE系」と表記するであろう。
    ・佐藤さんの、作品としての水門写真群から「恋する水門」への変化。
    ・水門の「平野性」についてと、「迂回させる水門」と「堰き止める水門」。

    ・新建築の内藤廣氏の論文と中村拓志氏の集合住宅。「緑」について。
    ・山代さんらの「路地」すげえ。

    ・原稿がやばい。が、原稿がやばいという状態に慣れて神経が麻痺しつつある。
    ・週末の出張の予定を立てねばならぬ。
    ・お返事を出すべきメールがいくつも溜まっている。ああ。もう少し待ってくれすまん。