転居後、少しずつ片づいてきたものの、住環境整備上の課題は山積みである。
なにしろ、「ここはまあ、あとで自分で高い棚でも作って仕切ればいいか」というような見込みを立てまくって、建具や間仕切りを外して実にざっくりした「間取り」にしちゃったので、早くその「見込み」を実現しないと、もう家じゅう様々な場所が不便だし格好がつかないのだ。
屋外では、庭のデッキ&屋根の製作と、玄関前と、バックヤード(物置や水栓や屋外コンセントが集中する一角)の整備がある。散水の配管もやりたい。植物の再配置と、新植する植物の選定や配置もやりたいのだが、これはかなり時間をかけて、場合によっては四季をひとまわり経験してからでないと「適所」が見極めにくいという経験則もあり、時間がかかりそうだ。
屋内では、妻の仕事スペース周りと、浴室/洗濯機周辺と、天井裏収納の棚と、玄関周りと、キッチンと、階段周辺の「週末大工仕事」がある。
あと、大きな課題として「本の配置」がある。僕は、「書庫」のように、ある一箇所に書籍が集中しているのが嫌で、家のいろんな場所本棚があって、それぞれの本棚に少しずつ本が分散している、というような状態にする習慣がある。そうしないと、うまく本が探せないのだ。
多様な場所に分散配置することで、それぞれの本が、家の中の、その本のある「場所」のイメージと結びつく。日常、その本の前を通過するときに何となく背表紙が目に入ったりすることで、家の中での、ある特定の行動と結びついたりもする(たとえば、毎朝トイレに行くときに見かける、というような)。こういうふうに、ある本に「固有の場所/時間タグ」をくっつけるのが、「そーいえばあの本に書いてあったな、たしか」というような時、効率良く素早くその本にアクセスする最良の方法なのである。僕の場合。
「多様な場所」といったって、狭い家だから座標的位置は限られてはいるんだけど、それでもたとえば、本棚の最上段と最下段では明るさも違うし「見かけかた」も違う。以前の家でそれなりに時間をかけてチューニングして、それぞれの本にある程度固有な「場所の雰囲気」タグをつけちゃったものだから、家自体のレイアウトが変わってしまうと、ぜんぶ「やり直し」になってしまうのである。なんか、どうもこう、すべての本がなんとなく据わりが悪くて落ち着かない。
そういうわけで、帰宅するたびに、ふと目に付いた本をあっちへ動かしてみたり、こっちへ持ってきてみたりと家中をうろうろとし、そのうちに、うーむ、もしかしてここに書棚を作ったほうがいいかもしれないぞ、とか、この棚は作ってみたものの、やっぱりやめにして絵でもかけたほうが、などと「週末大工構想」が頭をもたげたりし、もしかして僕はこの先もずっとこのように、終わりなき素人増改築の無間地獄を歩むのであろうか。きっとそうであろう。