2006年6月14日

街中、イングランドの旗だらけだったな。

ほぼ1週間のイギリス出張。

ある仕事で、主に庭園の事例見学と資料収集に、空港でレンタカー(VOLVOのステーションワゴン)を借りて、850マイル走破。東京から福岡くらいの距離。ほとんど、ラリーのごとき旅行であった。

以前に見に行ったこともある庭も含めて、個人邸のコテージガーデンから地平線まで拡がる風景式まで、8つくらい見学した。あらためて訪れるに、やはり「風景式クラシック」は良いと思った。ケントのオリジナルのRousham houseとか、ブラウンがダムで湖を作っちゃったBlenheim Palaceとか、その雄大な規模や構成もさることながら、庭園の作る風景に横溢する「本気さ」に打たれる。

あと、久し振りに、文字通り鳥肌が立ったのはHestercombe Gardens。20世紀初頭の、ジキルとラッチェンズの傑作。庭園のサイズとディテールのさじ加減も絶妙だし、あれは素晴らしい(あそこでずっと生活していたらちょっと疲れちゃうかもしれないけど)。

それらに比べると、近年、イングリッシュガーデン・ファンのほとんど巡礼地になっているヒドコート・マナーなんて、こう言っちゃなんだけど、やはり所詮イギリス・コンプレックスのアメリカ人の素人が作った庭である。ボーダー花壇はキレイだが、様式なんか折衷で、やたらとノスタルジックで、全体になんとなく「思わせぶり」な感じがするし。

もっとも、僕らが(特に日本で)「イングリッシュ・ガーデン」という場合、通常はこの「ヒドコート以降」のコテージガーデンのことを指す。この、中産階級好みの個人庭園のスタイルは、もしかすると200年前に自然風形式が与えたのと同じくらいの影響を世界中に与えているかもしれない。ラ系の造園史では、ヒドコート以降はばっさり無視されている。もし、「コテージガーデンて何?」というラ系学生がいたら、赤川裕著「英国ガーデン物語」(研究社出版、1997)を参照のこと。

イギリスは左側通行だし、高速道路は無料だしおおむね空いているし、街と街の間の風景は大らかで快適だし(つまり『移動』があまり苦痛じゃない)、車で旅行するのが楽しい国である。でも、ラウンドアバウトの罠に何度も引っかかって道を間違えた。なんとかならんのか。あれ。

帰国してから、在ロンドンの若者・TAKから「ロンドンで会いませんか」というメールが入っていたのを発見。すまん。TAK。でもどっちみち、ロンドンには30分くらいしか居なかった。

あと、ヒースロー空港のあのロビーはなんだ。間違ってショッピングモールへ紛れ込んだかと思ったじゃないか。。。

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