神宮前、表参溝
今月の「新建築」誌、表参道ヒルズの記事のページに、明治神宮方面に向いて表参道を空撮した写真が見開きで掲載されていて、これがなかなかお目にかからないようなアングルで、ちょっと新鮮だった。
この「ヴォイド」ぶり。
なんだか、表参道の部分だけ、街をがりっと削り取ったみたいだ。都市の「溝」。
まっすぐなケヤキ並木が神宮内苑の緑に繋がっているように見えるために、余計にそう感じるのかもしれない。
もちろん、実際の順番としては、表参道が先にあって、それ「以外」のところに建物がひしめき建ったためにこういう様子になったのだ。いや、でも、そもそも表参道が地形や既存の農地や集落を無視して「がりっ」と作られたわけだが。
しかし、こういうアングルで街を眺めると、最近の建物が、「建物内環境」を維持する設備が屋上に載せられている(地上部からは隠されている)ために、なんだか、「屋根がバックヤード」みたいなことになっている、というのがよくわかる。空撮が街の裏を最も露呈する、という。