2006年4月18日

京阪グラウンド

迂闊にも(そもそも僕は迂闊が服を着て歩いているような人間なので、わざわざ記すまでもないのだが)、国土地理院の5mメッシュ標高データに、京都と大阪と福岡が追加されていたのを見逃していた。

数値地図5mメッシュ(標高)刊行範囲

というわけで早速入手してデータをパソコンにコピーし、kashmir3Dで表示。

5mメッシュ(標高)大阪。

すげー。上町の台地の地形的突出ぶりが際立っている。
それにしても、驚くような「0m地帯」の大きさ。
埋め立て地の先端ほど標高が高くなっていて、海岸沿いに地形が逆転しているのは東京の湾岸と状況が似ている。

よく見ると、おそらく付け替え以前の大和川の流路だったのだろう蛇行する谷や、条里制のグリッドが地面に刻まれているのが見える。収録範囲がもうすこし南に広かったら、堺の微地形とか、古墳群とかが見れたのになあ。惜しい。

5mメッシュ(標高)京都。

収録されている範囲が限られているのと、京都盆地は傾斜が強く、標高差が大きいので、微細な地形を広範囲に表示する色分けの設定が難しいが、特定の標高に絞って眺めると、例の細かい凸凹が見えてくる。

桂周辺で、標高20mから25mの範囲にチューニング。

中央の穴ぼこが桂離宮。
この土地が、桂川の流れに沿うように、南東へ向けて緩やかに下る「微斜面」にあり、離宮の池泉は桂川へ流れ込む小さい支流をせき止めているような格好で作られていることが見て取れる。池の南側の護岸が急なのはそのためだ。
笑意軒が乗っかってる部分が「堤」になっている。まるで堤防みたいだ。スマイリー・ダム。

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コメント

がああああん。
先日京都に行ってきたばかりです。
自転車で走りながら、水が走っていた痕っぽい高低差がところどころあるのを知り、5mメッシュの解像度とビット深度(10cm単位)を頭の中で実風景に重ね合わせて、これならイケる!とか間抜けにも思ってました。とっくにイケてたのですね。しまったああ。行く前に入手すべきでした。

うぉー懐かしい!
奈良みたいですね、奈良。

「京阪地形散歩」というのもなんかディープそうですね。しかしたしかに奈良盆地見たい。平城京グリッド検証したい。うう。

ご無沙汰いたしております。
気づいていながら買う時間のないまま
先日大阪に行ってきたんですが、
これはやっぱり買わなくてわー
上町台地に切り込んでる侵食谷とか、
よくみてみたい・・・

あ、そういえば、0m地帯で思い出しましたが、ずいぶん前の例の0m地帯標高シフトアップスクリプトですが、当方では問題なく動きました。

こんにちは。なんだかさっぱりわかりませんが(笑?汗?)、
スゴイ感じがします、とりあえず色味(いろみ)に凄みが!

こんにちは、石川さん。大阪の0m地帯の迫力を実感します。数年前、淀川の三川合流のところから河口まで自転車で嬉しがって走ったことがありますので、見ていて怖くなりますね。でっかい堤防も完全ではありませんからね。

5mメッシュで標高20~25mにあわせると、平べったくみえるところでも、様々な資料を重ね合わせていくと、微地形からは、かなりいろいろなことが読み取れそうですね。

石川さんの地形の写真、レントゲン写真みたいで興味深いですね。よ~く、特徴がわかります。「地形レントゲン」ですか。

 こんにちは。先週末、石川さんNHKに出演されてましたね。好きな話を突っ込んでしようとして司会に阻止される様が面白かったです(笑)たまーにブログを見せて頂いていますが、東京の地形や川に対する興味が強まり、先日はバーのマスターと深夜2時頃から東京の地図を広げて語り合ってしまいました。

 さて、桂離宮の話ですが、今週にでも嫁と見に行きたいと思っています。随分前から予約しないといけないようなので、大変ですね。

桂は雨の日がよいです。
・・・て人為では不可抗力ですが。

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