2005年12月27日

Operation "Potential Orange"

振り返るに、いや、ぜんぜん振り返っている場合じゃなく、今年もまだやることは山のようにあるのだが、今年の最大にして最後の収穫(のひとつ)は、自分がいったい何を見ようとしているのかということが、おぼろげながらわかってきたこと、だったかもしれない。

僕はおおむね、地面やそこに生えてくるものや、河の流れてゆく先や雨が降ってくる上を眺めているが、それはおそらく、そうした「地上のインターフェース」の先に、なにがしかが潜在することへの確信、というか期待というか祈りというか、そういう衝動に動かされているのだろう、と思う。

そして、僕がほとんど反射的に惹き付けられた思想や実践は、街にざわめく人々の中にある共同への希求を「場所」に結びつけることができるかもしれない、というオプティミズムだったり、どんな土地にも形態は「すでに」そこにある、というオプティミズムだったり、電子回路は自然と断絶しているわけではなく、いわば解釈系の差異による「表現の違い」に過ぎない、というオプティミズムだったりし、それはすべからく「潜在への確信と期待」(だと僕が勝手に解釈した)なのだった。

そういうわけで、本年を締めくくるキーワードは「ポテンシャル」。

「ケイパビリティ・ブラウン」に対抗して(対抗してどうする)、「ポテンシャル・オレンジ」とでも呼んでくれ。(オレンジに深い意味はありません)

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コメント

潜在しているものに、生えてきて欲しいです・・・。
ちょっとでもいいから、顔を見せて欲しい。
なんかそんな感じがします。
「都市で人間以外に出会いたい」んですよ、正直。
人間をちょびっと超えるものみたいのに。

10+1の田中純氏の論文が面白いです。読みました?新しいアニミズム。

えぇ、読みました。

なんでこんなにいろいろな話題がシンクロするのか、っていうことのほうが不思議になりました。

そうなんですよねえ。
いま、イントロを書こうとしてじたばたしているところなんですが、なんだかもう、「説明については、10+1のバックナンバーのこれとこれを読んでください。では、以下、我々のちょっとマニアックな実践の記録です」なんてのにしたくなっちゃいます。

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