2005年4月 4日

Map your own map

週末。
土曜の午前中、地元の造園屋さんの職人さんに来て頂いて、恒例・春の庭のリセット。
僕はホームセンターへ行き、防腐剤を注入した2X4材を買ってきて、大型の草類(パンパスグラスやヤバネススキ)の「フレーム」制作をした。日曜日は朝からペンキ塗り。新しく作った土曜大工品に加えて、7年目に突入する木製デッキを塗り直した。4、5年使えればいいや、くらいの気持ちで作ったレッドシーダーのデッキだが、よく保っている。ペンキを塗り直したら、作りたてのように奇麗になった。庭で遊んでいた長男が、思わず靴を脱いで上ろうとしたくらい。ふと、穂咲きのプリムラを買ってきて植えてみた。


  • 阿部仁史・小野田泰明・本江正茂・堀口徹編著「プロジェクト・ブック」彰国社建築文化シナジー、2005

    ビジュアル版「知的生産の方法」とでも言いましょうか。「デザインの方法」「設計の進めかた」でなく、何かを作る(実現する)ための「プロジェクト」を、「実のあるもの」にするコツが詰まった本。著者の皆さんの実務経験に基づいているのだろうtipsは、モノが貼れる壁を確保しろとか、白板は印刷機能付きでとか、自分がどの縮尺に「いる」のかを自覚しろとか、プレゼンでは反論するなとか、やたらと具体的だ。いちおう、時系列的フェーズに沿った構成だが、前書きにあるように、通読せずにパラパラ読んでも面白い。ただまあ、やっぱり建築意匠系に向いている。「ライフスタイル」というキーワードの背景に手塚さんご夫妻の赤青シャツ姿が写ってたりして、大笑えるが、事情を知らないと面白くないだろう。だから、お勧めする方面には限りがあるんだけど、僕くらいの年齢(の同業者)なら、そうか、こういう方法でやってみよう!と思うよりも、「そーか、ウチの若い連中にこうやって教えればいいんだ」という発見もあって楽しいし、コラムの執筆者群も冴えた人選だし、なんかこう、やみくもに人材を招集して何かを始めたくなるような、コンペのキックオフセッションのわくわくした感じを思い起こさせる、全編前向きのポジティブな実践ガイドブックなのだった。ラ系学生はグループに一冊でもいいから買うように。

    印象に残った箇所(というか、看過できなかったページ):
    Keyword 06「地図を語れ」

    地図にはあらかじめすべてが描かれている。・・・そして、地図を語るとは地図を描き直すこと、すなわち世界を記述し直す図法を確立することにほかならない。

    僕は、ある敷地について、様々な種類の地図や縮尺を眺め比べてみることと同時に、見慣れたスケールの見慣れた地図、どこの敷地のスタディでも、まず引っぱり出してくる「いつもの地図」を持つことをお勧めする。地図は地図ごとに、表現のやりかたに個性があって、その土地の様子と地図の記載との対応の「クセ」が飲み込めてくると、敷地の実際への接近が早くなる。見慣れた地図を持っていると、見慣れない地図との「違い」が際立って、発見があったりする。地図によって言い分が異なる箇所というのがまた、実際の土地の極めてユニークな箇所だったりするのだ。

    ところで、このキーワードの背景に、本江史門氏(8歳)作図による「わたしのすむまち」地図が掲載されている。これが良く描けてる。地区内幹線道路に囲まれたブロック毎に学校と街区公園が配置された、オールジャパニーズサバービアな宅地である。洪水調整池らしい水面があるし、道路の曲がり具合から見て、近郊の丘陵地の開発だろう。土地区画整理事業かもしれない。角地の赤いロットは商店かなあ。いや、じゃなくて、この8歳とは思えない、街区の構造がわかっちゃうような地図を描く巧みさはいったい。地図Nightにゲスト招待したいぞ。

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