2005年2月 3日

デジカメ地図アルバム

まわりぶろぐ: デジカメにGPS機能?
HAMACHI!先生よりご指名頂いたので、以下、専門知識があるわけではないのですが、素人ユーザーとしてささやかな解説を。

いま、ほとんどの(たぶん全部の)デジカメの画像データは、EXIFという規格に則っています。撮影日時はもとより、機種やらレンズやら露出やら何やら、撮影時のデータを共通の書式で保存する規格で、これに「位置情報」用の欄が用意されているわけです(←正確には知らないけど、まあこういう感じだと思います)。これを利用すれば、撮影位置が緯度経度で記録できます。GPSケータイの写真に位置を記録するのも、この書式が使われています。写真に位置情報がついていると、旅行や街歩きや、仕事で現地調査をしたりする際にも、じつに便利。

一般向けの、GPS搭載のデジカメには、以前、こういう、ちょっと強引っぽいのもありました。
現在は品切れの模様。
GPS対応ファームウェア搭載デジカメQV-4000GX、GPS受信機固定ブラケット付き @IDA ONLINE SHOP
ブラケットでカメラと受信機を固定しているのは、電子コンパス付きのGPS受信機を使えば、撮影した方角まで記録できるからです。

普通の、GPSなしのデジカメ写真ファイルにも、あとで位置情報を付加することができます。
僕がいつも使うのは、カシミール3Dのデジカメプラグインという拡張機能です。
KASHMIR3D、デジカメプラグイン

あらかじめ、GPS受信機とデジカメの時計を正確に合わせておきます。GPS受信機は必携。だって位置を記録するわけですから。
撮影から帰ったら、まずGPSの位置記録(軌跡)をPCに転送し、カシミールに読み込ませます。

次に、デジカメの写真群をPCに保存して、デジカメプラグインを使って開きます。
すると、カシミールが、デジカメ写真ファイルの「撮影時間」と、GPS軌跡の時間記録とを照らし合わせて位置を推測し、軌跡上にばばっと配置してくれます。自動的に。
(だから、カメラの時計がずれてると、うまくいかない。カシミール側で調整は可能ですが)

ここで、写真ファイルのEXIFに位置情報を「書き込む」ことができます。
こうして「位置情報つき写真」にしてしまえば、たとえばアルプス社のプロアトラスなどの地図ソフトを使って、撮影場所つきで閲覧することもできます。

デジカメ写真を読み込むと、地図上にアイコンとファイル名が。

空撮写真に表示するとけっこうリアル。

まわりぶろぐ向け写真。

旅行の記録の整理なんかにはうってつけです。
で、ご懸念のように、位置情報付きのナマ写真データをうっかり公開したりすると、場所を特定される危険はあります。Photoshopとかでいじって新しく保存したりすると消えちゃうようですが。

GPSの難点は、衛星が見えないところ(屋内や地下や高層ビルの陰)では記録ができないことです。近年は、ケータイのデジカメへの接近も著しいし、今後、どうなるかはわかりませんが、デジカメにGPSや、それに類する位置情報記録機能が内蔵される、というのはありそうです。

ケータイ写真を用いた、GPSケータイを使った「位置情報付き街風景プロット」の試み:
Urban landscape search engine

地図のスケールを「近隣」にして、まちづくりプロジェクトに応用したもの。
バーチャル卸町ブログ

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コメント

Urban Landscape Search Engineのご紹介、ありがとうございます。

GPS対応のカメラには他にこんなのがあります。
http://www.ricoh.co.jp/dc/rdc/i700/
http://www.ricoh.co.jp/dc/caplio/pro_g3/

石川さん,詳細に教えて頂き,ありがとうございます!
Windowsだとファイルのプロパティではみえないのですが,MacのiPhotoで見て,GPS情報欄があるのに気づきました。GPSはデジカメに内蔵されている必要はなさそうですが,連動するとやはり面白そうです。

もとながさんどうも。おっと、やるじゃねーかリコー。GR1はもう7年くらい愛用してるけど、デジカメも見てみるかなあ。こんど。

HAMACHI!さん:詳細じゃないんですが、趣味なのでつい。この周辺のサブジェクトだと、止まんなくなっちゃうのです。

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