2005年1月26日

見知らぬ過去

60年前の調布風景の続き。
jm@foo: 航空写真を並べてつなげて眺める
で元永さんが作られた画像がすごく便利なので、それを勝手に使い回し。

先に書いたように、カシミールの地図画像作成機能を使うと、画像を256色BMPに変換して「ビットマップ地図」として開き、ポイントを3つほど選んで緯度経度を入力するだけで、「なんちゃってオルソ化」した空中写真になる。実に簡単。作業時間5分。これはラクだなあ。もっと広範囲作ってくれないでしょうか元永さん(笑)。

調布駅付近から北東方向。

白く映っている四角い区画は、当時の調布第一小学校、現在の南口広場だ。中央の、樹林の濃いところは布田天神と電通大。甲州街道に沿って、宿場町はまさにシュクネギ状態。


取り貯めた「eTrex軌跡」を表示してみた。武蔵境通りとか、三鷹通りとか、新甲州街道とか、当時は道路がなかったものもあるが、その他はおおむね、現在の道路に引き継がれている。こうして自分が普段歩いている位置を重ねて見ると、なんかこう、時間の層をめくってみたような不思議な気分になるな。


画面中央に、ものすごい大きさの樹木が映っている。画像で測るかぎり、樹冠は30mくらいある。クスノキか、ケヤキか。屋敷林でなく、農地の真ん中に独立している。樹高は20〜30mあっただろう。京王線から見えたんじゃないだろうか。


まったく同じ場所と構図で、2000年撮影の空中写真(プロアトラス航空写真・SkyAtlas東京横浜を使用)。巨木のあった場所は、新甲州街道に当たったか、あるいは現在の第一小学校の敷地内。いずれにせよ、切り株の残存も望み薄だが、見に行ってみよう。
これを見ると、街道は「幹線道路」に変化したものの、そのことで用途地域的に「街道沿いのメリット」を供しているため、敷地のシュクネギ性が保たれて、それが細長いビルを林立させる先行形態になっている(たぶん)。

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 このへんとか   http://minken.net/mt/archives/000431.html    このへんの   http://cgi.din.or... 続きを読む

コメント

ううう(←素晴らしさに身悶えする音)

写真を細切れにブラウズするのがかったるいので、コース図をまとめてみたんですが、
http://minken.net/mt/archives/000432.html#more20050126
多すぎ。

うーん、もはやどこにコメントすりゃいいのか
わからなくなってきてますが・・・

しかし、こりゃすごい

甲州街道の街道感がヤバいですね
他の街道とかも検証してみたいところです
本郷のあたりの中仙道と日光街道のあたりも
いい味出してるかもしれません
ああ、でも戦後すぐでももうかなり市街地化されてるかな

明治とか大正の航空写真とかあったら感動もんでね
大正のがあったら、水天宮とか浅草の繁華街ぶりを確認
してみたい・・・

しかし、巨匠ふたりはいつ寝てるのやら・・・

>本郷のあたりの中仙道と日光街道のあたり
都心部はほとんど、「焼け野原」なんですよね。この写真シリーズ。逆に地形や道路がよくわかるけど。新宿御苑が「菜園化」してたり、なかなか生々しい。

>いつ寝てるのやら・・・
それだよ(なにがだよ)。

>いつ寝てるのやら・・・

そこですよ。

つくばに行くともっと古い空中写真も見られるみたいですね。旧陸軍撮影なので、たぶん戦災前。
http://www.gsi.go.jp/MUSEUM/JOHO/kagajyo.htm

ほんとだ。都心部は戦災前じゃないとツライですよね。オンラインで公開してほしいなあ。つくば遠いな。新宿とかに居てくれよ。

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