都市建設の美的方面にも資したいと思ふ。
・・・或はまた、文化の都に現はれたる現代的の風景とも称される極端なる人為の力の現はれなる建築美、都市美の損存するものあつて、そこに人為と自然との対立によつて新しき意義に於ける人生建設の象徴たる総合美をも見られるのである。1925年の本である。上原先生。教わりたかった。。。
我々は原始的に保存されたる神秘の景観を耽美するの意識を養ふと同時にかくの如き人力の極致たる建築美をも味ひ得る包容力を養ひ、以て文化的に発展しつつある都市建設の美的方面にも資したいと思ふ。
一国の歴史と、国民性と、趣味性とを離れて一国の文化や風景を批判するのは酷である、ハドソン河口より仰いだ大空に摩天楼(スカイスクレーパー)の塔上高く白雲のかすめて飛ぶ様に見入つたものは狭量なる自然風致讃仰のみを唱へる人よりは恵まれて居るものであらねばならぬ。