・「豪雨」としての大規模集合住宅
(本日の)水メモ。
午前中、会社の仕事で都庁へ行った帰りに、資料閲覧室へ寄って上下水道関係の資料を眺めた。
水の組成とか、土木・水理なども面白そうだけれど、そこまで勉強してる時間がないや。
上水について、地域によっても差があるが、平均すると1世帯あたり、一日2.5キロリットルくらい使うそうだ。思ったより多い。日本中の家のなかを、一日あたり、時速100リットル余りの水が「通過」してゆくわけである。
これは集積するとけっこうな量になる。タワーマンションでは、500世帯なんてのもザラにある。500世帯が2.5キロリットル使うと、合計1,250キロリットル。敷地が5,000m2あったとしても、1m2あたり250リットルになる。最近のマンションは食器洗い機を実装していたりするから、平均値よりは節水できているかもしれないが、たとえば仮に一世帯2キロリットルだったとしても、1m2あたり200リットルである。
一日で200mm/m2、というのは、もしこれが降雨量だったとしたらものすごい。災害級の豪雨である。タワーマンションのような、住宅が積層して集中することは、水的に見れば、その敷地に、季節に関係なく途切れなくずーっと「1日200ミリの豪雨」が「降り続けている」という事態を生んでいるのである。そりゃあ、排水能力が不足しちゃうわけだ。(工業用水なんて、もっと使うだろうし)
建物の汚水・排水配管だけを透視したら、排水枡やドレーン口を「水源」にし、合流しながら太さを増してゆくツリー状の立体が見えるはずである。それこそ「河川」みたいな格好で。建物をそこに建てることは、あたらしい「水系」を都市に付け加えることでもある。