ワラッテイイトモ、
吉祥寺のKISS CAFEで行われた「ワラッテイイトモ、(無修正版)」の上映会から戻ったところ。
これは、たいへんなものを見てしまった。うーむ。しばらくはテレビを無心に見れないじゃないか。
上映が終わったあとの、会場の「困惑」というか、一種の気まずさというか、笑いがこわばったような空気がなんともいえない。なにか、見たくないものを見せられたような、胸騒ぎのような、後ろめたいような気分になった。
上映会が済んでから、KISS CAFEのあるビルを出て、並びにあるBOOK OFFに、つい習慣で入ってしまったんだけど、なんかもうダメである。でかいフロアに新書や文庫やビデオやCDの背表紙が並んでいるのが、妙に現実感がなく、ニセモノに見える。なんだかぜんぶ「バカ」に見える。というか、そのなかで新書やビデオを物色している自分がバカに思えてくるのだ。結構、ボディブローみたいな効き方をしますね。
内容については、もう様々なところで紹介されコメントされている。いや、いろんなところで「すごいすごい」と書かれているので、「五十嵐さんが絶賛しているアレを見に行くんだぜ」と、ちょっと構えて「鑑賞」してしまったのだが、もっと、何の予告もなしにいきなり見た方がびっくりしただろうと思う。
いやしかし、後半、テレビで放映される番組と、アルタ前に出掛けた作者の撮った映像と、八王子の公園に置き去りにされたテレビに映った映像と、音声と絵が反転したり早送りしたり巻き戻ったり、こう、ねじれ曲がってゆくところが、すごかったな。最後にいきなりフィジカルな終わりかたがあって、バカなことに僕はそれで少し救われたような気になりかかったんだけど、いきなり字幕が出てきて、その場面も公園にセットされたビデオカメラで「撮影されて編集されて上映されている」ということ(まあ当たり前なんだけど)を思い出す。うう。ちょっと気分が悪い。
「他にやることないんで、とりあえず作ってみました」というような投げやりな雰囲気で始まる割には、ものすごく緻密に作られている(僕は勝手に、もっと無造作な作品なのかと思っていた)。様々な深読みも解釈もできそうな。でも何度も見るもんじゃないな。ほんと。
キリンアートアワードの講評:
http://www.kirin.co.jp/company/news/08/031010_4.html
五十嵐さんによると、作者はこの作品をダビングしたテープを配ったりしているそうだ。著作権やら何やらのためにオフィシャルには上映できない作品ながら、テープはこれから自主流通的に広がって、裏ビデオみたいに「回し見」されていくわけである。それもまたこの作品らしい話だけど。
あと、「笑っていいとも」が82年に開始されて、以来ずっと続いているということにあらためて驚いた。82年というと、僕は高校生だった。一番よく見ていたのは大学時代だろうか。社会人になってからはほとんど目にする機会もなかったはずなのに、あのオープニングの歌や、コマーシャルに入る前の音楽を聞いた途端に、いやがうえにも、いかにも典型的な「ぼくらの(バカな)日常!」という感じがする、ポピュラーなバラエティ番組の凄さを見せつけられるような思いがした。
今夜は布団かぶってさっさと寝ちゃおう。明日は朝から施主プレゼンだし。


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