木々・草花・流木
木曜日、社団法人日本植木協会の新樹種部会の研修会に、なんと「講師」として呼ばれ、主に屋上緑化の植栽についてレクチャーをしてきました。全国の植木の生産者が集まる勉強会で、しかもこういう勉強会に参加しているくらいだから、知識も問題意識もこだわりもありまくりの植木生産の人たちが集まっているわけで、そんなプロの集団の前でえらそうにレクチャーするような内容を僕が持ち合わせているはずもなく、むろん彼らも大学の先生がするようなレクチャーは期待しているわけではなく、設計の若いヤツが何を考えて植物を使っているのか、ひとつざっくばらんに聞いてみようという感じで、楽しい会になりました。
それにしても、生産者は植栽の設計者の動向を直接知らず、設計者はどこでどういう植物がどのくらい生産されているのかよく知らないという、しばしば言われることをあらためて実感した会であった。ナーセリーとデザイナーの交流はもっとあっていい。こんなに面白い分野にコミュニケーションが不足しているのは何よりもったいない。
金曜日は新潟県十日町市の当間高原リゾートへ出張。朝6時半に自宅を出て新幹線と「ほくほく線」を乗り継いで十日町へゆく。帰路、リゾートのスタッフのムラヤマさんが僕の自宅のすぐ近くにある「ネイチャークラフトガーデン」というショップに用事があって、車で行くというので、便乗させてもらうことにし、図々しく助手席でぐうぐう眠って帰ってきた(関越に乗るところまでは起きていたのだが、目が覚めたら環八だった。こういう出張は悪くない)。
ネイチャークラフトガーデンというのは、東京電力の、ダムに堆積する流木や砂利などの廃材を利用して商品にして売ろう、という新事業として、2年ほど前にオープンしたガーデンショップである。僕らが着いたときはちょうど閉店時間を過ぎたところで、翌日に入っている結婚パーティーと、翌週からのクリスマスフェアのディスプレイの準備で忙しそうだった。
ショップにはカフェも併設されていて、そちらもなかなか賑わっているそうだけど、主力商品は「流木の再利用」である。椅子だのテーブルだの、庭のオーナメントだの、様々なものを売っている。植木鉢や植物や、その他のこまごましたガーデニング用品もたくさん並んでいるが、店内の棚やパーティションもほとんど全部が流木を利用した材でできているから、全体がなんとなく有機的にゆがんでくねくねしていて、目眩がするような空間である。
ショップの片隅に「設計室」があって、製図台の周りにスケッチや写真が貼ってある。住宅のリフォームと庭の設計施工を請け負う。ショップに来た客が声をかけてきて、そのまま仕事になるケースが多く、設計スタッフ2人では手が足りないそうだ。しかも三鷹市の新川周辺にはそこそこお金のある一戸建ての住民がたくさんいるらしく、庭の工事に100万円コースがザラにあるという。場所的にも時期的にも的を射た開店だったようだ。(でも写真を拝見するに、竣工物件はどれもぐにゃぐにゃでレンガ貼りである。)
ムラヤマさんには自宅にまで送って頂いた。帰宅したら英国王立園芸協会・日本支部の機関誌が届いていた。先日、自宅の庭についてインタビューを受けた、その記事が写真入りで掲載されている。開いてみると、最初のページにカラー写真がいくつも載っていて(むろん僕や妻の写真じゃなくて、庭や植物の写真である)、いきなり植物名と写真が間違っている。しかもグラスの写真。うーむ。校正でもっとちゃんとチェックすればよかった。これじゃまるで僕が植物の名前を間違って紹介しているみたいだ。しょうがねえなあ。英国王立園芸協会日本支部。植物にはうるさい読者ばっかりだろうから、きっと間違いの指摘が各方面から編集部に届くだろうなあ。


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